manabyの在宅訓練の要点
- manabyの在宅訓練は、住んでいる自治体が認めた場合に使えます。公式サイトには「自治体に申請し認められた場合のみ、在宅訓練が可能です」とあります。
- 始めるのは、週1日半日の利用からでもよいと公式のQ&Aは答えています。最初から毎日訓練する必要はありません。
- 通所の回数の決まりは、公式の在宅訓練のページとQ&Aに書かれていません。公式サイトに載った例では、在宅を中心にした人の通所は週1回から約3か月に1度まででした。
- manabyが公表する在宅就労率は20.4%で、就職した人に対する割合です。家で訓練したあと、通勤できる仕事のほうが合うと感じた人の例もあります。
- manabyは、障害や体調に不安のある人が一般企業への就職に向けて準備する「就労移行支援」の事業所です。独自のeラーニングで、家でも学べることを打ち出しています。
manabyの在宅訓練を使えるかは、住んでいる市区町村が決める
在宅訓練を使えるかは、本人の状況と、住んでいる自治体(市区町村)の判断で変わります。公式サイトに何と書いてあるかと、自分の場合をどの順で確かめるかに分けて見ます。
公式のページに書いてあること(対象と可否)
公式の在宅訓練のページは、在宅支援を次のように説明しています。「障害や体調の事情により通所が難しい方が、自宅から就職に向けた訓練やサポートを受けられる支援」です。
家にいながら、パソコンを使った学習、支援員との面談、生活リズムの相談、就職活動の準備を進める形です。対象としては、障害者手帳を持つ人と、通所が難しく在宅支援が必要な人の2つを挙げています。
どんな条件なら認められるかや、認めている自治体の一覧は、在宅訓練のページとQ&Aに書かれていません。拠点ごとの在宅利用の可否は、各事業所のページで確かめる形です。
| 公式のページ | 在宅訓練について書いてあること |
|---|---|
| manabyとは | 在宅と通所を組み合わせて学べる。「自治体に申請し認められた場合のみ、在宅訓練が可能です」 |
| 就労移行支援とは | 「在宅での訓練可否はお住いの自治体によって異なります」 |
| 在宅訓練のページ | 利用の可否は、本人の状況と住んでいる自治体の判断で異なる |
| Q&A | 在宅訓練の可否は、住んでいる自治体で異なる。在宅利用の可否は、各事業所のページで確かめる |
| 運営会社のお知らせの紹介文 | 「通所だけでなく、自治体の判断により在宅での訓練も可能」 |
自分の場合を確かめる順番
公式のQ&Aでは、利用までの流れは「初回相談・見学」→「体験」→「自治体への申請」→「利用開始」です。見学や相談は、利用を決めていない段階でもできます。相談はオンラインでもできます。
申請では、自治体の窓口で「障害福祉サービス受給者証」を申し込みます。福祉サービスを使うときに要る書類で、準備はスタッフが手伝います。初回相談から利用開始までは、1〜2か月ほどかかることが多いとされています。
あわせて、相談支援事業所の相談員が「サービス等利用計画」という計画書を作ります。相談支援事業所が見つからないときは、自分で簡易的な計画書(セルフプラン)を立てることもできます。
| 段 | 誰に | 在宅訓練について聞くこと |
|---|---|---|
| 相談・見学 | manabyの事業所(オンラインの相談もできる) | 在宅で始められるか。通所は月に何回くらいか |
| 体験 | 同じ事業所 | 在宅の日のチャットやオンライン面談を試せるか |
| 受給者証の申請と利用計画 | 自治体の窓口・相談支援事業所 | 在宅での利用が認められるか。発行までの期間 |
| 契約 | 契約する事業所 | 在宅と通所の日数。パソコンやWebカメラの用意 |
manabyの利用を考え、メールで相談した本人(個人ブログ・note・2022年11月)
実際にメールで相談すると、オンライン面談で応対してもらえました。 面談と書きましたがWebカメラがなかったためにmanabyの担当の方へ顔を見せられなかったんですね。
利用を始める前の段の記録です。事業所に行けないと伝えると、後日、担当者が家まで来て将来のことと就労の意思を共有しました。在宅で使えるかは、住んでいる自治体の判断で変わります。
探したところ: 三日坊主の一人暮らしまで #5(note)(台帳: V0639)
別の本人の記録(2022年4月)には、サイトのチャットで問い合わせた話があります。在宅でも学べると聞いたうえで、費用や、受給者証で通えるかを聞くつもりで相談を予約しています。
週何日から始めて、通所とどう組み合わせるか
何日訓練するか、通所をどれだけ入れるかは、本人の状況と自治体の判断で変わります。公式の書き方、公式サイトに載った利用者の例、本人の記録の順に見ます。
公式のQ&Aにある始め方
公式のQ&Aは、週1日半日の利用からでも始められると答えています。体調や生活リズムに合わせ、支援員と相談しながら日数を増やせます。在宅訓練のページも、最初から毎日訓練する必要はないとしています。
体調や希望に応じて、通所との併用や切り替えも相談できます。開所日と営業時間は、事業所ごとに違います。公式が紹介する通所の日の例では、10時に通所して15時に終わります。
本人の記録には、通所の時間が10時〜16時だった人と、10時〜15時だった人がいます。
公式の利用期間のページには、在宅から通所へ移った例があります。半年ほど在宅訓練を続けたあと、週1回の通所を取り入れました。1年を過ぎたころには、週3〜4日通所できるようになっています。
事業所が載せた例では、通所は週1回から約3か月に1度まで
manabyの公式サイトには、在宅で訓練した利用者のインタビューが載っています。事業所のブログの1件と合わせ、10人の通い方を形ごとに並べました。事業所が選んで載せた例で、10人のうち6人は就職した人、4人は訓練中の人です。
| 通い方の形 | 例の数と時期 | 始め方と変化 |
|---|---|---|
| 週1回の通所+ほかの日は在宅 | 4人(2020年4月取材2人・2023年8月取材・2024年9月取材) | 4人のうち3人は、通所の日に支援員と面談する。週2日や週4日から始め、週5日に増やした人もいる |
| 月に1度の通所 | 2人(2022年7月取材・2024年7月取材) | 移動の練習を兼ねた通所と、面接のための通所。週3回の訓練から始めた人もいる |
| 約3か月に1度の通所 | 1人(2022年7月取材) | 天気のいい日に電車で通所した。支援員は定期的に家を訪ねて面談した |
| 家で週3日 | 1人(2022年10月) | 通所の回数は書かれていない |
| 在宅から始めて通所を増やした | 2人(2022年1月・2025年8月取材) | オンラインの説明会と体験から入り、少しずつ通所できるようになった。週1日通所・週2日在宅から、通所中心の週5日になった |
在宅を中心に続けた人のうち、通所の回数が書かれた7人では、通所は週1回から約3か月に1度まででした。週1回の通所の日に、事業所のレクリエーションや講座に参加した人もいます。
本人が公開している記録の通い方
公式サイトの外にも、在宅で訓練した本人の記録があります。週4日を家から続けた人と、ほとんど在宅で学んだ人の記録です。
家からオンラインで訓練している本人(個人ブログ・note・2023年ごろ契約)
私は週4日オンラインで自宅から訓練をしています。 就労移行支援の受け初めは基本ExcelやWordの訓練をひたすらしました。 学生時代に授業で少し触ったことがあったのでそこまで苦じゃありませんでした。
契約から約1年たった2024年2月の記録です。動画の順に進める代わりに、課題を解いてスタッフに採点してもらう進め方を選んだとも書いています。公式も、家でパソコンを使った学習を進められると説明しています。
探したところ: 三日坊主の一人暮らしまで #6(note)(台帳: V0692)
土浦の事業所に約2年通った本人は、授業は無く、学習はeラーニングが中心だったと書いています。決められた時間に集まることもなく、ほとんど在宅で学習していました。公式も、eラーニングで自分のペースで学べると打ち出しています。
在宅の日の進め方と、支援員への相談のしかた
在宅の日に何をして、支援員とどうつながるのか。用意する道具と、家で訓練してよかったこと・合わなかったことまで順に見ます。
在宅の日の流れと、相談の手段
公式の在宅訓練のページは、在宅では孤独感ややる気を保つことが難しい課題になると書いています。manabyでは、チャットやオンライン面談で支援員に相談しながら訓練を進められるとしています。
公式が示す在宅の半日の例は、次の流れです。
| 時刻 | すること |
|---|---|
| 13時 | 訓練を始める。開始と体調を、チャットで支援員に報告する |
| 14時 | 学習する。分からないことや不安なことは、チャットやオンライン通話で相談する |
| 15時 | 訓練を終える |
公式は、訓練の内容や時間は一例で、体調や利用状況に合わせて相談できるとしています。在宅でも受けられる支援として、パソコン・ITスキルの学習や、生活リズムと体調管理の相談を挙げます。
得意・苦手や必要な配慮の整理、応募書類の作成、面接練習も入ります。就職したあと職場で働き続けるための支援(定着支援)まで相談できるとしています。中身は、プログラムのページと就職実績のページで扱います。
家からオンラインで訓練した本人(個人ブログ・note・2023年ごろ開始)
訓練の一日は、まず家からパソコンでビデオ会議をつないであいさつ その後は課題に取り組んだり、講座に参加したりして訓練終了です。 課題は出来たらスタッフに採点してもらえました。
訓練は基本ExcelとWordの課題で、最初の3か月ほどで訓練のある生活に慣れていったと振り返っています。公式も、在宅の日はチャットやオンライン通話で支援員とやり取りすると示しています。
探したところ: 三日坊主の一人暮らしまで #7(note)(台帳: V0638)
公式サイトに載ったインタビューにも、相談の手段の話があります。チャットで支援員とやり取りし、ビデオ通話で相談しながら進めた人がいます。在宅訓練のオンライン面談に慣れた人や、支援員が定期的に家を訪ねて面談した人もいます。
使う道具(eラーニングとパソコン)
学ぶ中心は、manabyが独自に作ったeラーニング「マナe」です。公式は1500以上の教材を打ち出し、Webデザイン、プログラミング、Word、Excelなどを家で学べるとしています。
教材はチャプターごとに短く区切られ、一度で分からなかった所は繰り返し見られます。字幕を表示することもできます。パソコンが苦手でも、基本的な操作から少しずつ学べると公式は答えています。
パソコン、Webカメラ、通信の用意や貸し出しは、在宅訓練のページとQ&Aに書かれていません。先に引いた本人の記録にも、Webカメラが無く顔を見せられなかった話がありました。公式サイトに載ったインタビューには、家で復習したいとパソコンを買った人もいます。
家で訓練してよかったこと・合わなかったこと
記録には、家での訓練がよかったという話と、合わなかったという話の両方があります。
| 話題 | どちらの側 | 誰の・いつの話か |
|---|---|---|
| 通勤が無く、準備したらすぐ始められる。痛いときは横になって休める | よかった | 在宅中心で訓練中の利用者(2020年4月取材・公式サイトのインタビュー) |
| 外出の準備の負担を避けられ、始めるハードルが下がった | よかった | 在宅と通所の両方を経験した利用者(2025年8月取材・公式サイトのインタビュー) |
| 自分のペースで学べることが新鮮だった | よかった | 土浦の事業所に約2年通った本人(note) |
| 家にいる時間のほうがストレスが多く、通所すると気持ちを切り替えられると気づいた | 合わなかった | 在宅と通所の両方を経験した利用者(2025年8月取材・公式サイトのインタビュー) |
| 動画を見て自分で進める形、教材の水準、利用者どうしの交流の少なさ | 合わなかった(4件) | 見学・体験した人の書き込みと記録(2021年の掲示板3件・2024年のnote 1件) |
このサイトが集めたmanabyの公式でない口コミは24件です。そのうち合わなかった・不満を書いたものは6件で、6件のうち4件が訓練の形の話でした。4件とも、見学か体験の段で書かれています。
教材の水準は、基礎的すぎるという書き込みと、高度すぎるという記録の両方があります。記録では、合う・合わないは体調、外出の負担、家での気持ちの切り替え、求める学び方で分かれています。口コミの話題の全体は、manabyの評判のページで扱います。
家で訓練することと、家で働くことは別
「在宅」という言葉には、家で訓練することと、就職したあと家で働くことの2つが混ざります。manabyの公表では、在宅で就職した人は就職した人のおよそ5人に1人です。
公式の数字で見る、在宅で就職した人の割合
manabyが公表する在宅就労率は20.4%で、注記は「就職者に対する割合」です。同じ値は公式のQ&Aにも載っています。期間と人数は、どちらのページにも書かれていません。
残りの約8割は、在宅就労に数えられていない就職です。企業向けのページにも、時点の書かれていない「およそ5人に1人が在宅で就職しています」という書き方があります。
同じ企業向けのページは、在宅で就職した人の職場定着率を96.3%としています。就職した職場で6か月働き続けた人の割合(6か月定着の実績)で、2020年7月末時点の数字です。
| 数字 | 定義 | 時点 |
|---|---|---|
| 在宅就労率 20.4% | 就職者に対する割合 | 書かれていない |
| およそ5人に1人が在宅で就職 | 企業向けのページの紹介文 | 書かれていない |
| 在宅就職者の職場定着率 96.3% | 6か月定着の実績 | 2020年7月末 |
在宅訓練のページのQ&Aは、在宅支援から在宅ワークを目指せるかという問いに答えています。オンラインでの報告・相談や時間管理など、家で働くうえで要る力も身につけられるとしています。そのうえで、希望や適性に合わせて働き方を一緒に考えるという答えです。
在宅で訓練した人の進路の例
在宅で訓練した人の進路は、記録によって分かれます。
| 進路 | 誰の・いつの話か | 出どころ |
|---|---|---|
| 在宅で働く準備をして、在宅の仕事に就いた | オンラインの説明会と体験から入った人(2022年1月)、チャットとオンライン面談で在宅ワークのイメージをつかもうとした人(2024年4月取材) | 事業所のブログ・公式サイトのインタビュー |
| 在宅の日にチャットで報告・連絡・相談を練習し、就職した | 利用期間の延長を経て就職した人(2024年9月取材) | 公式サイトのインタビュー |
| 在宅の求人は多いが、職種や必要な配慮が合わないことがあった | いまは完全在宅で働いている人(2024年4月取材) | 公式サイトのインタビュー |
| 家で訓練したあと、通勤できる仕事のほうが合うと感じて就職した | 在宅と通所の両方を経験した人(2025年8月取材) | 公式サイトのインタビュー |
| 体力やケアの時間の都合で、合う仕事が見つからないまま卒業した | 卒業した本人(2022年3月) | 本人の記録(note) |
| 2年通って就職が決まらず、スタッフの提案で在宅のフリーランスを選んだ | 土浦の事業所に通った本人 | 本人の記録(note) |
働き方の内訳は、就職実績のページで扱います。
manabyの在宅訓練でよく聞かれること
在宅訓練を使えるかどうかは、誰が決めますか?
住んでいる自治体の判断です。公式は、本人の状況と自治体の判断で可否が変わると書いています。認められる条件や、認めている自治体の一覧は、在宅訓練のページとQ&Aにありません。
週に何日から始められますか?
週1日半日の利用からでも始められます。最初から毎日訓練する必要はなく、体調や生活リズムを見ながらペースを決めます。
通所せずに、ずっと家だけで訓練できますか?
通所の回数の決まりは、在宅訓練のページとQ&Aに書かれていません。公式サイトに載った例では、在宅を中心にした人の通所は週1回から約3か月に1度まででした。本人の記録には、家から週4日オンラインで訓練している人もいます。
在宅の日と通所の日の割合は、あとから変えられますか?
体調や希望に応じて、通所との併用や切り替えを相談できます。方法は本人の状況と自治体の判断で変わります。公式の利用期間のページには、半年ほど在宅のあと週1回の通所を足し、1年を過ぎて週3〜4日通えるようになった例があります。
パソコンを使い慣れていない人は、在宅訓練で何から始めますか?
WordやExcelなどの基本的な操作から、少しずつ学べます。分からないことは支援員に相談しながら進められると、公式のQ&Aは答えています。
パソコンやWebカメラは自分で用意しますか?
用意や貸し出しのことは、在宅訓練のページとQ&Aに書かれていません。本人の記録には、Webカメラが無く、オンライン面談で担当者に顔を見せられなかった話があります。
見学・相談・体験も家からできますか?
相談はオンラインでもできます。体験をオンラインでできるかは、公式のQ&Aに書かれていません。事業所のブログには、オンライン説明会とオンライン体験から入った人の話があります。本人の記録にも、オンライン体験を予約した話があります。
近くにmanabyが無くても、家で訓練できますか?
近くに事業所が無い人の扱いは、公式のQ&Aに書かれていません。Q&Aは、事業所一覧から都道府県や地域ごとに探し、在宅利用の可否は事業所ごとのページで確かめる形を案内しています。一覧には、東北・関東・関西・九州の事業所が並んでいます。
manaby WORKSは在宅訓練と同じものですか?
別のサービスです。運営会社は、就労移行支援の「manaby」とは別に、オンライン就労支援「manaby WORKS」を挙げています。オンラインでITスキルを学びながら、働き方を相談できるサービスと説明されています。障害福祉サービスかどうかと料金は、そのページに書かれていません。